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し く み 2


ここで各専門業界の現状を振り返ってみましょう
一つの例として「建売住宅」を選ぶ場合と「建築家に依頼する」場合を比べてみます。


<建売住宅>
<建築家>
 対 象:  不特定多数  個別
 窓 口:  営業(歩合制)  建築家本人
 施 工:  契約工務店  適宜
 探し方:  住宅雑誌、チラシ...  紹介、口コミ、専門誌...
 期 間:  売り出し1ヶ月  建て主の都合による 
 危機感:  Ex.売りにくくなってきた...  Ex.業界マスになかなか参加できない...

説明するまでもなく、なんとなく分かりますね。ご意見は様々かと思いますが、それぞれに「このままではいけない」と危機感を感じているはずです。上手に棲み分けができているようにも思えません。
それはユーザーの心理と上記の構図が必ずしも一致していない事から起こってるようです。
一つだけ大きな違いがあります。「対象」の違い。これはそれぞれの個性といえるでしょう。

ユーザーに違いはあるのでしょうか
「建売住宅」 を選ぶ人 = 安さ優先。あまりこだわらない。(安いイメージがある、万人を対象にしている)
「建築家に依頼する」人 = お金がある。こだわりがある。 (高いイメージがある、個人を対象にしている)
こんなはずはありません。怒られます。安いことに越したことはないし、誰にだって
こだわりがあるに違いありません。
実はユーザーに違いはないのかもしれません。選択肢は知っていても選ぶ方法を知らなかったり、情報が不十分で不安なだけかもしれません。だとしたら我々は多くの人を不幸にしているかも知れないのです。
また、棲み分けができていないとすれば、ユーザーの経済力も均衡しているといえるでしょう。
このような事は何となくわかっていて、今まで何もしていなかったわけではありません。
対象を絞り込むマーケティングは重要ですが、あくまでマクロな視線でのお話です。

これまでの施策
ではいったいどのような施策が行われてきたのでしょうか。一般的な項目を並べてみます。

<建売住宅            ○              建築家>
   売建て           |      フルオーダーメイド
     メニュープラン     |       シリーズ化
       デザイナーズ・・・ | ・・・プロトタイプ

なんとなくそれぞれのユーザーを自分の方へ引き込もうとしているように見えませんか?
実はその通りでわざわざ表にするまでもありません。その間の隔たりを明示したかったのです。
この隔たりはユーザーには関係ありません。むしろ「どこに相談したら良いかわからない」悩みを助長しているように思えます。

ユーザーの心理
建 売よりのユーザーは「もう少し自由度がほしい、ゆっくり考えたい・・・」と思っているかも知れません。
建築家よりのユーザーは「金額を明快にしてほしい、融資などひとまとめに面倒みてほしい・・・」と思っているかも知れません。
つまり、上記の「○」印が示す隔たりの「部分集合」を求められているように思えます。

快住計画-千葉編の意義
今まで専門業界間の隔たりにはなかなか接点がありませんでした。まさに上記の「○」印を埋める作業が「快住計画-千葉編」に求められている気がします。
この考えはめずらしい事ではありません。何度も試みられ、都心ではうまくいっているケースもあります。
しかし、地価が比較的安く、狭小地に悩むことも少ない「郊外」ではもう少し要望が贅沢だと思います。
なるべく安く、あせらない程度にはやく、ある程度自由度があって、デザイン性が高い・・・
制限の少ない郊外では欲求がダイレクトに発生しそうです。
それに応えましょう!!!