Credit : SHIMADA,Hiroshi / SKM

長野県旅館増改築及新築 1997 P-1/2

場所: 長野県
用途: 旅館
種別: 増改築 及 新築工事
構造: 木造
階数: 地上2階
規模: 敷地面積
2,489.69
m2
建築面積
803.83
m2
延床面積
1594.69
m2
■このホテルのホームページはこちら
http://www.alpia.co.jp/

■スイスシャレーをモチーフにした新築棟(右端)
昔からあるモミの木を囲むように左側の既存棟から連なっている。手前の広場はオーナーの手によって仕立てられた。
手前の旗は、
オリンピック開催時にスウェーデン選手の常宿に選ばれたエピソードにちなんで掲げられている。

■伝統の継承と和洋折衷の調和

白馬は日本アルパイン発祥の地である。山小屋の管理人を努め、昭和を力強く生き抜いたこの民宿も、新たな変革を求められた。1998年に行われた冬季オリンピックが発意の源でもある。
オーナーのスイスアルパインのへの敬意、老朽化した既存棟の改善、新しい時代への適応、これらの要素を合理的に組み立てる解答を模索した。

既存棟の奥深い風合いは是非継承すべきものだが、スイスアルパインのイメージと混合することは難しい。そこで、既存棟を増改築することで伝統を継承し、客室棟を新築することで表現の区別を明確にすると共に、宿泊客のキャパシティーを増大することにした。
またこの場所はゲレンデから比較的距離がある反面、敷地に余裕がある。当時進んでいたオリンピック整備で搬出される残土を運び入れ、敷地の余剰部分をなだらかな芝生の広場に仕立てた。これはオーナーの熱意の結果である。それは、この場所をオールシーズン対応にし、敷地内にプチ並木道を創り上げることになった。
これから経過する時代もが楽しみな施設となった。