ksi邸

設計・監理

• 坂下兼三+島田裕

構造設計

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施工・管理

• 大山利行/
  有）サクタスタイル

家族構成

• -

概要

　東京都世田谷区の三軒茶屋。木造住宅やアパートが寄り集まった下町的風情の残る一角に施主は中古の木造住宅を購入された。築45年くらで、1階はうす暗く、2階も南面以外の2室は光が入らない厳しい状況であった。
　施主の要望は、おじいちん・おかあさん・夫婦・2歳の娘それぞれがプライバシーを確保して安心して住めること。そして、何よりもホームパーティーが大好きな夫婦の希望が、いつでも人を呼んで、食事やお酒を飲みたいということ。
　この計画は、1階はダイニング・リビングスペースのみのワンルーム（ファミリー・ゲストスペース）とし、2階を個室（プライベートスペース）とするものである。
　1階：長さ4.6mのカウンター（フルオープンキッチン）を設置した。家族だけの時は南側の一角を使用し、ゲストはカウンターで対応できるようにした。ここからは1階すべてが見渡せ、あらゆるサービスが可能である。また、うす暗い環境であったが、トップライトをつくり南側の光を確保している。
　玄関扉をあけた正面には大きな透明ガラスをつけている。リビングの気配を感じつつ、横の扉からわざわざ入場する。真っ直ぐ入るのではなくワンクッションおくことで「間」をつくりだした。
　夜はダウンライトの照明の下で、グランドピアノからの音色を耳にゆっくりお酒が飲める、大人の空間を演出した。
　2階：中心に子供のプレイルームを配置。どの部屋からも子供の気配が感じられるようにした。
　南側に2室、北側の主寝室は現況の小屋組をあらわしとし、上部から南の光を取り入れた。
　階段をのぼりきったところに大型の引き戸を設け、1階の音対策も施している。