群馬県事務所新築 1996 P-2/2

■シンボルツリー

見事な株立ちと樹型のケヤキは、設計趣旨に賛同した植栽業者によって設計当初より立派なものが植えられることになった。
まるで建物が木の上に置かれているようだ、とさえたとえられることがある。
この建物によって周囲の人々の興味と意識が、わずかづつ変化しているように感じる。

■木造の合理性

当然潤沢な予算は与えられない。2階建て程度の規模から木造は経済的にも有利性がある。
ただし通常の方法では事務所としての解放性が確保しにくいため、大型の方杖を使用することで8m無柱のスパンをつくり上げた。
四寸の柱で組まれた架構は一間ピッチで並び、通常の木材使用量を下回る合理性を実現している。